「客寄せパンダ」になるとしても、居ないよりは居た方が……。
「PSP X」のレビューにカチさんからトラバ送ってもらってます〜。どうもです〜（＾＾）その中で、
私は、パワーユーザーにこそユーザーインターフェースの改善が効いてくると思います。私の場合、レイヤーパレットでサムネイルを確認するのは良くあります。閲覧機能は、常に開くよう設定を変えています。それが標準で付くのはありがたい。
……とありますが、成る程、これはその通りだと思いました。実際にブラウザパレットが常に最善面に表示される変更点は、複数の画像を使用して加工される方には、使えば使うほど身にしみてくる便利さだと思います。いちいち画面を切り替える必要が無い。欲しい画像をその場で瞬時に取り出せるのはしごく効率アップに繋がると思います。
ただ、それがメジャーバージョンアップのメイン要素と言われると「う〜ん…」と思ってしまうのも事実です。レイヤーのサムネイル表示にしてみたところで、他のアプリケーションなら普通に出来る事がPSPでも出来るようになっただけですし……。私がレビューで「『PSP10』というより、『PSP9.5』と言った感覚」というのはこういう部分からなんです。追加修正パッチでもどうにかなりそうな変更点がメインになってしまい、「10ならでは」という魅力に欠ける。
新バージョンの目玉になるような機能がないのは、ご指摘のとおりですが、所詮客寄せパンダに過ぎません。今までの目玉機能も実用度は高い感じは受けませんでした。なんかね、オモチャっぽい気がして、今では全く使ってません。
ここは同意しかねます。何故なら、私は「PSP8」で追加された「ワープマップ」と「スクリプト」機能を頻繁に使用しているからです。特に「ワープマップ」は今では無いと困るほどです。去年から今年にかけて正式に発表しているイラストでは、ほぼ100パーセント何処かしらでこの機能を使用しています。布の伸び縮みや風の流れを表現するのに、これほど便利な機能は無いと思います。
逆に「PSP9」のアートメディアツールは実用度の低いツールなわけですが……いや、あれもマトモな速度で動作すればそれなりに使用価値はあると思うのですが、現状では実用度が低い。そういえば、「PSP9」のレビューを書いた時も「PSP8を持っていないなら買う価値がある」みたいな事を書いた気がしますが、これも「PSP9」にバージョンアップさせる魅力が「アートメディア」や「図形ツール」だけでは弱い部分があったからで……。
結局、私の場合、メジャーバージョンアップには、そのバージョンアップをするだけの「理由」が欲しいわけで、結果的に「客寄せパンダ」になってしまう事はあるにしても、最初からそのパンダすら存在しないのでは、買うまでも無く客は引き寄せられないように思うのです。ハッタリでもいいから「客寄せパンダ」が欲しいわけです。*1
もっとも、「PSP9」の場合はその客寄せパンダ（＝アートメディアツール）が発売前に体験版を使用した人間には「ハッタリ」だと見抜かれてしまったわけですが……。
私的には「PSP10」は「PSP8〜10」の集大成と言える存在だと思うので、「PSP8」以降を持っていない人にはお勧め出来るのですが、逆に「PSP8以降」を持っている人には強くお勧めし辛い所があるのは、PSP9と10にバーションアップさせる為の理由に乏しいからなのです。
少し話は逸れますが、先日発表・発売された「iPod nano」と「ソニーの新型ウォークマン」の発表を聞いた日経エレクトロニクスの記者の記事があって、コメント欄の読者の感想と付随して興味深いエントリーだったのですが、その中でも面白い一文が、
ユーザーを引きつける製品を作る方法の１つは，驚きを与えることです。予想を超える製品が登場すれば，いやでも購買意欲をそそります。その点で，Apple社の今回の発表は及第点を超えました。編集部では，早くもオンラインストアで「iPod nano」を購入した記者がいるほどです。ソニーの発表はどうでしょうか。正直私は失望を覚えました。
という部分です。この記事を読みながら、今回の「PSP X」に足りない物は、サプライズなのでは無いかな……と思ってみたりもしました。
*1:「客寄せパンダ」はイベント等で客を集める為の人物の事なので、厳密に言えばこの部分の文章はおかしいのですが……そこは、ニュアンスで大体の意思を感じ取って頂ければ（汗）ちなみに、私は「客寄せパンダ」の事を「客引きパンダ」と間違って覚えていた事が今日発覚。一つ賢くなりました（＾＾；）
