「超執刀 カドゥケウス」レビュー

さて。本日はNintendoDSの手術ゲーム、「超執刀 カドゥケウス」のレビューにいきます。


超執刀 カドゥケウス

超執刀 カドゥケウス


え〜……いきなりですが、ごめんなさいっ!

基本的に私はレビューを書く時はゲームをクリアしてから書く事にしているのですが、今回のこのゲーム最後までクリア出来ませんでした。といっても、ゲームがつまらないとかそういう理由ではなく、難し過ぎて先に進めなくなったのです。第5章の第2話なのですが……日にちにして約5日、延べリトライ回数は軽く300回を超えるのですが、どうしてもクリア出来ません。ギブアップです_| ̄|○

ですが、中々見所も多いゲームなので、クリアしていないのですがレビューを書くことにしました。プレイ時間的には十分堪能させてもらいましたし(^^;)



◆ゲーム性 …… 。・゜・ヽ( ´◇`)ノ・゜・。

DSの手術ゲームとしては「研修医 天堂独太(→レビュー)」というゲームが先に発売されているのですが、内容は結構違いますね。あっちはジャンル的にアドベンチャーゲームという感じでしたが、「カドゥケウス」はジャンル分けするならアクションゲームです。手術パートそのものにゲーム性を持たせて、アクションゲームとしての面白さを追求していると言えます。

さて、その手術シーンなのですが、基本となる10種類のアクションを駆使して患者を助けていく事になります。手術シーンがその場しのぎのミニゲームの集合体じゃ無いんですね。

普通のアクションゲームだと、まず最初に「殴る」「蹴る」「ジャンプする」……等の基本操作を覚えて、後はそれらの動作を駆使してステージをクリアしていきますが、その「殴る」とか「ジャンプする」といった行為に当たるのが「カドゥケウス」だと「注射する」とか「傷を縫う」といった操作になります。この基本動作が10種類。覚えることが多いので、序盤は結構あたふたしますが、第1章をクリアする頃にはある程度慣れる事が出来る……と思います。

で、この手術シーンがかなり楽しいです。スタイラスを使うアクションゲームは十字キーやボタンを使うアクションゲームとはまた一味違った感触なのですが、手術というテーマは、このスタイラス・アクションに非常にマッチしているように思いました。

アクションゲームとして、かなりレベルの高い作品だと思います。

◆難易度 …… ・゜・(ノД`;)・゜・


難しすぎます_| ̄|○



……えっと……これ、プロのゲーマーにしかテストプレイしてもらってないんじゃ無いでしょうか。普通のユーザーが遊ぶには余りにも難易度が高すぎます。

一番の原因がイムリミットのシビアさ。それこそ、ブラックジャックのようなメス捌き……じゃなかった、スタイラス捌きと正確さが必要です。

まだ、最終ステージが物凄く難しい……というのなら納得いくのですが、このゲームは割かし序盤から難易度の高いステージが頻繁に登場します。

そして、ゲームのシステム上、一つのステージで詰まると、そこから先のステージには進めません。つまり、詰まった面までしか遊べない。序盤で詰まったユーザーには何ともボリュームの少ないゲームになってしまうのです。*1

もう少し何とかならなかったのでしょうか?このゲームに関してはある程度の難しさがゲームを面白くしているように思うので、安易に難易度セレクトというのも違う気がします……。それならば、例えば、「リトライ回数が30回を超えるとタイムの減り方がゆっくりになる」……という救済方法はどうでしょうか?

一回の手術シーンが2分だと考えて(注:実際はもう少しかかりますが、便宜上)30回やり直したという事は、1時間同じステージにチャレンジしている事になります。普通のユーザーは同じ面を1時間も繰り返して、それでもクリア出来ないとなると、そろそろ面白さよりも不快感の方が勝ってきます。また、この頃になるとクリアする意欲よりも諦めの方が勝ってきます。なので、そこら辺を目安に救済措置を発動してあげるのがいいのでは無いかと思うのですが……。

逆に、高難易度なゲームを遊ぶのが好きな人にはたまらない面白さかも。

◆グラフィック …… ( ´∀`)

アニメっぽい絵柄で親しみやすいです。表情パターンもそれなりにあるし、病院が変わるとユニフォームもちゃんと変化するなど、基本は押さえてあります。

ええっと……余談ですが、説明書では34歳と書かれている古村百恵さんが、ゲーム中では39歳と紹介されているのですが(笑)どっちが本当の年齢?34歳が本当なら、古村さん激怒ですよ(´Д`;)

◆ストーリー …… ( ´∀`)

途中までしかクリア出来ていないので、そこまでの評価なのですが……。

ノリは少年誌の漫画に近いものがあるかも。基本的なストーリーは、未知のウィルスによって苦しむ人々を主人公が助けていくというものです。その中で主人公が葛藤したり、挫折したり、復帰したり……といった感じです。

◆総評 …… ( ´∀`)

アクションゲームとして普通に面白いので、難易度の高さが気にならないなら買ってOK!……と言った所でしょうか。非常に歯ごたえのあるゲームです。私には食い破れませんでしたが(T_T)

難しいですが、高難易度のステージをクリアした時の達成感は筆舌に尽くしがたいものがあります。クリア出来ない時の挫折感も相当なものですが(笑)

あと、セレクトボタンによるメッセージスキップはもう少し説明書に大きく目立つように書いておいて欲しかったです。これにもっと早く気付いてたらリプレイ時に溜まるストレスを軽減出来たのに。


◆追記

2005年6月28日に「「カドゥケウス」と「ロードランナー」の類似性」というお題で追記を書いております。よろしければこちらもご覧下さいませ(↓)

http://d.hatena.ne.jp/usou_tuki/20050628/p2

*1:以下、余談。ファミコンゲームの金字塔、「スーパーマリオブラザーズ」には知っての通り、ステージ1−2と4−2にワープが付いています。あの頃はバックアップ(セーブ)というシステムが無かったので、その為の救済措置だと思うのですが、このワープにはもう一つ、「何処か途中の面で詰まっても、その面を飛ばして先のステージを遊べる」というメリットがあるのです。これは、ゲームが難しいという問題を解決する時、変に難易度セレクトを付けるよりもスマートな方法のように個人的には思います。あれだけの大ヒットを飛ばしたのには、こういった万人が楽しめる為の心配りがあったからでは無いでしょうか?