「みんな大好き塊魂」レビュー
さて、「押忍!闘え!応援団」のレビューを先に書いたため、後回しになってしまった、PS2用のアクションゲーム、「みんな大好き塊魂」のレビューを書きます。
- 出版社/メーカー: ナムコ
- 発売日: 2005/07/07
- メディア: Video Game
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前作「塊魂」の正当進化という感じですね。方向性としては大正解。流石に新鮮さによる驚きは前作には及ばないものの、今回も新しいアイデアを盛り込み、「ユーザーを楽しませよう」という意気込みは十分感じられました。
◆ ゲーム性 …… 。・゜・ヽ( ´◇`)ノ・゜・。
ゲームの基本ルールに関しては前作と全く変わりません。そんなわけで、ゲーム性は非常に高いです。
前作を知らない人の為に簡単にルールを説明すると、要するにこのゲームは「玉転がし」のゲームなのです。
主人公である王子*1が目の前にある玉を転がしていきます。玉はある程度、自分よりも大きさが小さいものを巻き込んでくっ付けてしまいます。そうすると、どんどん物を巻き込んでいき、玉は段々大きくなります。大きくなると、今まで巻き込めなかったものが巻き込めるようになり……と、無限連鎖のように玉が大きくなっていくので、制限時間内に目標の大きさまで大きく出来たらステージクリア……となります。
操作方法で使うのは左右スティックのみ。これが車でいう左右の車輪になります。両方前に倒すと、前進。右だけ前に倒すと左に曲がり、左だけ前に倒すと右に曲がり……といった感じです。
◆ ゲーム背景 …… 。・゜・ヽ( ´◇`)ノ・゜・。
ゲームの背景は今回、大きく広がりました。前作は基本的に地上だけでしたが、今作では地上のほかに「水中」「空中」「宇宙」等のステージも存在します。例えば、水中ですと水の抵抗があるのでのんびりとしか進めなかったりします。
特殊なステージでは「サーキット」というのがあります。このステージでは前作では考えられなかった猛スピードで塊が転がっていきます。このスピード感はとても気持ちよかったです。
他にも「蛍を巻き込んで、明るい光の玉を作る」ステージや、「やせ細った相撲取りを転がして、食べ物を巻き込み太らせる」ステージ等、単調だった前作に比べ今作はステージ毎のメリハリが付き、非常にバラエティ豊かな世界が出来上がっていると思いました。
◆ 難易度 …… ( ´∀`)
単純にクリアするだけなら、前作よりも簡単です。ただ、クリアノルマぎりぎりの大きさだと、クリアした後、結構王様に嫌味を言われてしまいます(笑)
そこで、王様にも褒めてもらえるよう大きな塊を作ろうと思うのですが、これが中々難しい。この「クリアするだけなら簡単だけど、極めるのは難しい」という難易度調整が絶妙ですね。初心者でもクリアの快感が味わえ、上級者にはさらなる目標を用意するという2段設定。上手く出来ていると思います。
◆ ストーリー …… ( ´∀`)
基本的には、地上にいる人間が王様にお願いをして、その願いを王様に変わって王子が塊を転がして適えていく……という事の繰り返しなので、ストーリー的には大して語る事はありません。全体を通してギャグなノリです。
ただ、ステージクリアの幕間に挟まる、王様の若かりし頃の思い出ストーリーがとても面白かったです。王様、青春していたんだなぁ……と笑えてしまいます。壮絶な人生オペラです(笑)このストーリーがあったので、評価+1。
◆ 音楽 …… (´Д`;)
塊魂といえば、音楽。今作も数多くのヴォーカル曲がステージBGMとして流れます。次の表は前作と今作の歌手の比較表。
塊魂 | みんな大好き塊魂 |
---|---|
・浅香唯 ・椛田早紀 ・田中雅将(Ex.クリスタルキング) ・チャーリー・コーセイ ・新沼謙治 ・松崎しげる ・松原のぶえ&坂本ちゃん ・水森亜土 |
・有紗 ・イルリメ ・カヒミ・カリィ ・キリンジ ・Dokaka ・新沼謙治 ・野宮真貴 ・松崎しげる ・宮崎吐夢 ・YOU |
音楽というのは個人の嗜好が結構出るので、これは、あくまで私の印象だという前振りを踏まえた上での話なのですが……前作に比べて、パワーが感じられませんでした。今作が前作に比べて唯一劣る点がこの音楽だと思います。
松崎しげる氏の「塊オンザスウィング」が今作の曲の中では唯一パワーを感じられましたが、逆に言えばこの曲ほどパワーを感じる曲が他にありませんでした。
曲のバラエティーと言う点でも前作より見劣りします。曲のジャンルが少々偏ってしまっているかな……と感じました。
◆ 総評 …… 。・゜・ヽ( ´◇`)ノ・゜・。
触って楽しい、直感的な面白さを感じる事が出来るゲームです。まだプレイした事が無い方は、是非お試しを。多くの面で前作「塊魂」を上回る出来になっていると思います。値段が安いのも嬉しい。
難点を言えば、3D酔いをし易い人には少々厳しいゲームになっているかもしれません。画面構成の完成度の高さの裏返しによる難点なのですが、かなりの臨場感があります。高い所から落ちたりするのが苦手な人や乗り物酔いをし易い人はご注意を。
*1:「大塊」では王子の他にも複数キャラの中から選択出来ます