Derivative Only Licenseの提案

http://homepage3.nifty.com/machina/

ちょっと、今回は漫画やゲーム等の二次著作物を書いている人に対しての真面目な話。

座談会でも昔、少し書きましたが、現在の同人誌市場だとか、版権物のホームページというのは多くの場合著作権者に対して無許可なのですね。これは著作者に黙認されている場合が殆どなのであまり問題になりませんが、訴えられれば大抵負けます。著作者は著作物に対してすべての権利を有しますから。

そこで、「二次創作のみを可能にするライセンス」というのを開発しようという試みが立ち上がっています。それが「Derivative Only License」です。オリジナルの著作物については複製頒布を許可しないけれど、二次創作作品の作成頒布については許可するというライセンスであります。詳しい事は上記リンク先参照。

この辺は権利がらみの問題もあり、中々難しい所ですが、アマチュアを育てるという点において二次創作は大きな貢献をしている事も確かです。と、同時に無制限に二次創作を許可しては原作者にとってはマイナスになる事もあります。

例えば、二次創作物のゲームを作って、それが大人気で1万本売れたとしても、原作者には1円の利益も入らないわけですから。

その辺の落とし所として、現在の案では、

二次創作作品は、一つの二次創作作品について、総計3000部まで複製して販売することを許可します。インターネットでデータとして公開する場合は、そのデータから一切の対価をとってはいけません。ただし、部数等の条件については著作権者の同意を得れば別です。

……という事になっています。う〜ん、この当たりはまだ改良の余地がありそう。

著作権保護について、兎に角、著作者の権利を強くするべきだ……という考え方では逆に文化が衰退してしまいますし、その逆も然り。あと、ネット社会において現状の著作権では役に立たない事も多いです。現在の法案では対応しきれていない。

そんなわけで、興味のある方は是非上記サイトをご覧あれ。